2017年02月15日

「教えない」が難関大合格者を続出させる秘訣 開智学園の強さの源泉とは?

http://toyokeizai.net/articles/-/14609

 設立以来16年間、絶えず東大合格者を輩出
 「とにかく“教えない”ことです。それが今、最も力を入れているわが校の教育スタイルですから」
 躍進の秘密はどこにあるのか? と質問を向けると、開智学園開智中学・高等学校中高一貫部(以下・開智)の溜剛校長はそう言って、胸を張った。
 開智(さいたま市)は、1997年に誕生した私立の中高一貫校である。母体は83年設立の埼玉第一高校、現・開智高校高等部。しかし、授業も校舎も教員も、この既存校とは分割して運営されている。
 いわゆる新進校だが、同校は設立初年度来、東大早慶をはじめとした難関校に合格者を出し続けている。直近の2013年でいえば、母数245人の大学合格者のうち、東大10人、早大86人、慶応51人、東京理科大102人などと輝かしい実績を持つ。こうした難関大への進学率の高さを支えているのが「教えない」教育というわけだ。
 それは設立当初から掲げた理念『心豊かな創造型・発信型の国際的リーダーを育成』するということに端を発す。
 「今や世の中がどう変化するかわからない時代。しかし、何が起きても『想定外』と戸惑わない人材を育てようというのが狙いなのです。課題を自ら探って、自ら考えて、また皆と協力して解決できる人材です。手取り足取り“教える”ことでは実現できませんよね?」(溜校長)。
 それにしても、「教えない」とは?また「教えない」ことが難関校合格につながる、とはどういうことなのだろうか?

「フィールドワーク」で自発性や思考法、対話力を高める。
 「教えない」ことで伸ばす――。開智の教育スタイルを最も具現化したのが「探求テーマ・フィールドワーク」だ。これは国数英などの教科学習とは別に、入学直後から5年生(高校2年。中高一貫のため1~6年生となる)までの間、実施する独自のカリキュラムである。
 先端クラスでは昨年から、1年次の前半に「哲学対話」という授業を実施。ひとつの絵本を題材に、班ごとにテーマを決め、それについて互いにロジカルに議論する、という授業に時間を割く。「教える」のではなく「自ら学ぶ」ためのイニシエーションだ
「人にはなぜ癖があるのか」「大人と子供の境界線とは」――こうした生徒一人ひとりが自ら抱いた興味・関心を探求テーマとして設定。教科学習の合間を縫って、磯や森、関西などで実施されるフィールドワークを通して、「仮説→検証→考察→発表」というプロセスを体験させる。「あれを調べろ、こう考えろと指示するのではなく、自ら問題を発見して、調べて、検証して、解を導こうとする。創造的な自己発見型の思考が身に付くわけです」(溜校長)。
 近年、東大の入試は、総合力が問われる論証問題を大幅に増やし、真に総合的な学力を問う色合いを濃くしている。開智のフィールドワークによって培われる論証力やプレゼン力は、結果として東大受験にもフィットした本質的な学力を身に付けるものになっているといえるだろう。
 もちろん、フィールドワークは教科学習にも相乗効果を及ぼす。自らの疑問から始まった研究のプレゼンの際に、数式や化学式を使わざるをえなくなる。また5年次(高校2年に相当)には提携する英国ブルネル大学で、現地の大学生相手に英語で研究テーマのプレゼンをするカリキュラムがあるからだ。
 もっとも、教科学習に関しては、さらに「教えない」教育を明快に実践し始めている。
 
 授業を減らし、自習増やして、真の学びにつなげる
 それは昨年から、授業数を減らしたことだ。ほかの進学校なら、高校3年時の授業数は週40時間ほど。しかし、開智では6年生になると、25~34時間程度しか受講できない。空いた時間は、受験用の特別授業を押し込むのではなく、「自習」に充てられるのだ。
 「授業でこちらから教え込んでしまうと、自ら考えることをしなくなる。『わからないならば、もう一度詰め込む』ではなく『わからないなら、どこがわからないか』を考える時間が必要なのです。それを自習時間に立ち止まって復習、予習、または友達と学び合うことで、学んだことを反芻できる」(溜校長)。
 詰め込み型の授業でスポイルされていた、学習の“咀嚼”の時間を、授業を削って用意したというわけだ。もっとも、授業数減の仕組みは、教師側にとっても負担であり、変革を求められる。しかし、溜校長は「それも狙いのひとつだ」と言う。
 「たとえば、英語の授業は週10時間ほどが普通だが、その10時間に甘えて、要点を絞らずダラダラと教える教師がいないわけではなかった。しかし、これを6時間に減らすとなれば、要点を絞らざるをえない。教師も自ら考えて教えざるをえない。子供たちに『自ら考えて学べ』と教える側が、それを実践しなければ、考えさせることなどムリでしょう?」
 詰め込み型の教え方ができないように、物理的な制限を設けたともいえるだろう。もちろん、「フィールドワーク」を通して自ら学ぶムードと習慣が、すでに生徒たちに醸成されていることも自習授業の充実を担保する。図書室はもちろん、渡り廊下に置かれたテーブル、空き教室など、開智ではそこかしこで自習や勉強会にいそしむ生徒たちの姿がある。教務室に飛び込み、先生に疑問や質問を浴び続ける生徒も多い。
 「かつては猛者もいて、放課後に10人くらいの生徒を集めて、古典の授業を開く生徒もいましたよ」(溜校長)。こうした「勉強したくなるムード」を生み出していることこそ、開智の強さかもしれない。
 面白いのは、学校内の環境が整っているためか、5年生や6年生になってから徐々に「予備校や塾をやめる生徒」が増えることだ。5年生2学期から放課後特別講義を開催し、夏季・冬季には1時間360円と、格安で受験対策の講習も実施していることも大きいだろう。

 校舎や備品より人材に投資、ポスドクを積極採用
 開智には「先端クラス」と「一貫クラス」の2コースがある。根本的なスタンスは変わらないが、その中で、より“教えない”を貫き、新しい学びの創造を狙っているのが先端クラスで、一貫クラスは比較的通常の中高教育に寄り添いながらも、自学自習の力を磨くカリキュラムが用意されている。「先端クラス、というと世界の難関大学を目指すことを目的にとらえる方がいるが、むしろ先端的な学び方を実践していると思っていただきたい」(溜校長)。
 経営面でも先端的というか、ユニークかつ明快な指針を持っている。まずは「埼玉県でいちばん安い学費」を標榜して、受験者を増やしていることだ。初年度納入金は、今年でいえば63万8000円。これは首都圏の私立校でも4番目の安さだという。私立の中高一貫校は初年度納入金が90万円前後かかるのが平均的だが、より優秀な生徒にできるだけ多く来てもらいたいという思いから、学費を安く設定している。学費を低く抑えるために、極力、設備などの費用を抑えている。実際、校舎に入ると、いわゆる新設校にありがちな真新しさやデザイン性は感じさせない。一方で積極投資しているのが人件費だという。
 公立・市立を問わず、教職員の給与が低下傾向にある中で、ベースアップはせずとも定期昇給を着実に実現させている。「教えない」という高度な教育を具体化させるためには、牽引する教師の質が第一ということなのだろう。
 ポスドク(博士課程を持ちながら、常勤研究職についていない研究者)を積極採用していることも、ユニークかつ先端的だ。「これは理事長の考えで、一般社会が多様なように、学校という社会も教員が単一なのはおかしいのではないかと。積極的に外で研究してきた人間やいろいろな体験を持つ人が教えたほうが、わが校のスタイルに合うだろうと考えたわけです」
(溜校長)。こうした経営的な屋台骨も、開智生の質を高める重要な要素になっていそうだ。
 教えない。だから伸びる――。誰にでもフィットする教育スタイルとはいえないかもしれない。しかし、“想定外”の世の中を生き抜くには不可欠な学びと、その姿勢を得られる貴重な場であることは確かだろう。
(撮影:尾形 文繁)  


Posted by 飯野健二 at 19:40Comments(0)主体的学習システム

2010年11月24日

受験の勉強方法のアドバイスをします。

 

 主体的学習システムという方法を、考えています。

 実際に、数学がほとんどできなかった高校生を、一橋大への合格のお手伝いをした実績があります。

 高校受験にも、十分適応します。

 方法は、「先生→生徒A」の方法から、「先生→生徒A→生徒B」という形を作ります。

 生徒Aは、必ず伸びます。

 さらに、同じ問題の解法を、生徒B以外でも、二人作ります。

 弟、妹、お母さん、お父さん、近所の知り合いなどです。

 状況によっては、大学生を家庭教師として、雇い、聞き役にさせます。

 浪人生でも、今からでも、受験に十分間に合います。

 今まで、学校や、予備校で、聞いた授業の内容をリプレイしてもらいます。

 人に説明できるレベルになっていれば、受験に対応できます。

 詳しくは、別のブログに載せています。

 飯野健二教育研究所 http://iikenkyouiku.yoka-yoka.jp/

 お問い合わせは、メールか携帯まで iinoken2001@yahoo.co.jp または 090-4351-6903
  


Posted by 飯野健二 at 10:14Comments(0)主体的学習システム